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Keso de Bola とは、 「表面は赤いのに中は黄色い」フィリピンのボール型チーズ。転じて日和見主義者。       かつてお世話になった、現地の言葉で「灯台」と呼ばれるマニラ湾岸のスラムを、ガラス越しに。
管理人sagingより
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<   2005年 01月 ( 4 )   > この月の画像一覧
修士論文提出
さきほど、無事に(?)修士論文を提出してきました。直前まで多くのご助言をくださった皆様方、特に、土壇場でお願いしたにもかかわらず、草稿を読んでくださった神戸のI・Mさん、一字一句まで原稿を何度も細かくチェックしてくださった東京のI・Mさん、キーワードの使い方に厳しい目を光らせてくださった福岡のK・Wさん、お忙しいところ、本当に本当にありがとうございました。このご恩はどこかで返します。本当に。
それから、論文参照を許可してくださったL&Pさん(?)、K・Wさん、稚拙な参照の仕方で申し訳ないのですが、使わせていただきました。ありがとうございました。

また、論文の印刷と装丁を手伝ってくださった(というか、ほとんど代わりにやってくださった)研究室の皆さん、ありがとうございました。その協力がなければ、作業が極端に遅い私はたぶん朝までかかって装丁をしなくてはならなかったでしょう…。

お世話になった方々には、完成版を、メール、Webダウンロード形式、または郵送にて送らせていただきたいと思っております。お読みいただくに堪えるものかどうかははなはだ不安ですが、どうぞお受け取りください。これから、徐々に個別のメールにてお礼のご挨拶をさせていただくつもりです。

あとは、フィリピンの方々にどうやってお礼をすれば良いのかという大問題があるのですが・・・とりあえずサマリー版だけでも英語で作って、2月か3月に渡比したときに謹呈して回るつもりです。とはいえ、私の論文の内容は政治的にきわどい部分が多く、個人名や団体名が特定されてしまうとまずいので、そのまま訳すわけにはいきません。それにそもそも、英訳するほどの価値のあるものとはあまり思えないのです。私が書いたことなんて、きっとあちらの人ならば百も承知の当たり前のことばかりなのでしょうから。

・・・と、まるでもうすべてが終わったような書き方をしましたが、もちろんまだ修了が決まったわけではなく、27日に口頭試問があります。勉強します。
でも、とりあえず一息です。みなさま、本当にありがとうございました。お騒がせした方々には申し訳ありませんでした。

明日は、フィリピン人の研修生たちと一緒に教会に行ってきます。まず、彼らに謝らないといけないし、(私はクリスチャンではないけれど)神様にも、お礼と懺悔をしなくてはならないことがたくさんあるので・・・。
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by saging | 2005-01-16 00:54 | フィリピン研究
2周年記念
当サイト本家"日和見バナナ"は今日で2周年を迎えます。いつもご訪問くださっている皆様、本当にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

先日逃避行していた研修生たちは、翌日の便で帰国になりました。どうすることもできませんでした。無力感で一杯です。
とにもかくにも、本人たちの話と言い分はできるかぎり聴いてあげたいと思い、8時間くらい話しました。会社での話し合いが終わって彼らが仮宿に戻ってからも、空港に送っていったときもずっと話し続けました。結局、本当に何もできませんでした。いくら言語が理解できてもだめなのです。今回の件は、彼らから事前に話を引き出すことのできなかった私のコミュニケーションの決定的な誤りによるものだと思います。

今週は事件の余韻が冷めやらぬまま、修士論文の最終見直しに突入。
こんな直前に論文草稿のチェックをお引き受けくださった関係者の皆様方、ありがとうございました&申し訳ありませんでした。ごく短い時間で、こんなに読みにくいものを読んで的確なコメントをくださった方々、本当にありがとうございます。いままでは「まあこんなところかな」と思っていたのに、いまさら改めて読むと、先行研究との差異の不明瞭や語彙のあいまいさばかりが目立って嫌になってしまいます。ここへ来て急に心配になり、Yahoo! Messengerを使って、海外にいる友人たちにまたもやアドバイスをいただく日々(友人とはいえ、かなり迷惑…)。
完成の暁には、完全版を謹呈させていただきますので、どうぞお待ちください。

SULONG!
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by saging | 2005-01-12 23:55 | フィリピン研究
逃走
締め切りの1月17日を1週間後に控えた本日、修士論文を完成させました。といってもまだ誤記や表記ゆれ、誤字脱字があるかもしれないし、まだまだ文章をブラッシュアップしなくてはならないけれど、レイアウトや添付資料も含めて、とりあえず人に見せられる状態に完成させました。これで、この1週間の間にコンピュータがクラッシュしたり何らかの物理的な問題が私の身に降りかかっても、いま手元にあるこの原稿を出せばいいのです。
実はエクセルも画像処理も苦手な私は、添付図表を作るのにものすごく時間を費やしてしまい、ついには弟に助けて(やって)もらうことに。さらに、客観的な誤字脱字チェックも父か弟にお願いする予定。協力的な家族に感謝です。

クリスマス前から引きずっていた研修生の問題がついに爆発。私が年末に最後に話したときはいろいろな問題は一件落着したように見えたのに、彼らは年始早々に会社から逃走して行方不明になった。各地をさまよった挙句、とうとう持ち金が尽きて、おととい、そのうちの2人から私に連絡があった。仕事用の携帯ではなく、万が一のためにと教えてあった私のプライベートの携帯の番号に。断続的に公衆電話から電話をかけてきては「助けてくれ」と言う。「どこにいるの」と聞いても「わからない」と言う。「誰でもいいから、その辺を歩いている人に聞いて、交番で電話を借りて電話して」
「嫌だ、見つかったら入管に罰せられるんだろう、僕らはまだ本国にたくさん借金があるんだ。怖くて交番になんか…」
「何の犯罪も犯していないんだし、オーバーステイでもないんだから、堂々と最寄の交番に行くか、歩いている人にでも店にでも駅にでも助けを求めなさい!」
…私がいくら叫んでも、彼らは迷っているらしい。そして電話は切れ、私はひたすら、次の連絡を待つ。4時間くらいの周期で断続的に電話が鳴る。
「早く交番に行って」
「交番に行ったら強制送還だろう」
「そんなことはない。そこから一刻も早く大阪に来て、私と会ってちゃんと話しましょう」
「怖い、会社に知れたら殺される」
「なんで殺されるの、ここは日本なのに、殺されるはずがないでしょう。あなたたちは犯罪者じゃないんだから、早く出てきて」
「嫌だ」
「じゃあいったいどうして私に電話してきたの、私を信頼できないの?」
…という押し問答の繰り返しで電話は切れる。そのまま、逃走後7日目の夜を迎えた。彼らが唯一口にしたある駅の名前だけが手がかりで、いったい彼らがどこをさまよっているのか、そのほかの情報はいっさいわからない。インターネットでその駅の名前を調べると、日本全国にその名を冠した駅が10もある。104で調べて片っ端から電話をかけ、無人駅の場合はその駅の存在する県の県警から交番に取り次いでもらった。どこの交番も、とても親切に赤色灯パトカーで夜道を巡回し、この寒空で野宿しているフィリピン人がいないかどうか、懸命に探してくださった。
そして、最初の連絡から一昼夜24時間以上が経過した昨日の正午過ぎ、彼らからまた電話がかかってきた。そこで私は渾身の説得を試み、彼らはついに、とある県庁所在地の駅名を私に告げた。私はすぐにその駅に電話をして、彼らを「保護」していただいた。
幸いなことに二人とも健康で、私とまともに駅員室の電話で話せる程度には落ち着いていた。

彼らがなぜ逃走せねばならなかったのか、なぜ私を信じてすぐに出頭してくれなかったのか、それは、今日これから彼らに会って話を聞く予定である。「殺される」とまで思ったのはなぜなのか。私はあれほど彼らに電話で話しながら、なぜ、彼らがそこまで何かに追い詰められていることを理解できなかったのか。なぜ、彼らの突発的な行動を事前に予防することができなかったのか。なぜ、最初の電話からさらに一昼夜も、彼らは私の言葉を信じずに逃げつづけたのか。
考えることはあまりにも多すぎる。これからの彼らの処遇はどうなるのか。強制送還を恐れていた彼らのために私は最大限の努力をするけれど、所詮、私は通訳。すべては入管と私の上司の指示に従うしかない。このまま強制的に帰国させねばならないという最悪の結末を迎えた場合、彼らは私をマカピリ(裏切り者)と思うだろう。
彼らの友達であるほかの研修生たちも話題騒然、「いったいどうなっているんだ」という問い合わせの電話が絶えない。幸い今のところは、私が誠心誠意で説明すれば「わかったよ、君も大変だな、胃潰瘍になるなよ」と、私にいたく同情的な彼らだが、もしその「最悪の結末」を迎えてしまったら、私と彼らの関係もどうなってしまうかわからない。
数時間後、彼らに会ったら、まず何を言えばいいのだろう。いったい何がどうなってしまったのか、私にもわからない。

守秘義務があるからここまでしか書けないけれど、そういうことで、修士論文にまったく集中できない日々が続いていました。しかし、昨日からはやっと気持ちを落ち着かせ、きちんと切り替えて修士論文に臨もうとしています。大学卒業の資格を持たない私にとって、これは初めての学位取得のための正念場なのですから。そして何より、修士論文で私が書きたいことと今回のこの問題は、きっと底辺では繋がっているのでしょうから…。

SULONG!
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by saging | 2005-01-09 04:58 | 外国人技能研修生・実習生
初春
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。各地で雪が降り積もった年末年始、みなさまはどのようにおすごしでしたでしょうか。

年末年始は、神社に詣でることもなく、ずっと自宅で論文を直しておりました。まったく、気が滅入るばかりです。で、2日の午後、いつものフィリピン人の研修生たち(←すでに悪友)から電話で誘われたのをきっかけにこれ幸いと外出し、彼らの友達(私の調査地であるマニラ市トンドの出身の男性)を紹介してもらい、ひとしきりお茶を飲んで話したあと、またしても大阪のフィリピン・レストランで、まだ陽の高いうちから飲んでしまいました。お客さんは老若男女を問わず、ほとんどフィリピン人。この店が1月2日からオープンしていることも不思議なら、いつも思うのだけれど、こんなに多くのフィリピン人が集まることも不思議です。
今回はテキーラは飲まなかったものの、私たちはビールのピッチャーを数え切れないくらい空け、帰りは東大阪在住の研修生に最寄り駅(京都)まで送ってもらいました。新年早々、自分が日本社会から脱落しつつあるのを感じます。

例によって、「今年は良いことがありますように」を「今年は悪いことがおきませんように」というお祈りに代えて、みなさまの幸せをお祈りいたします。
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by saging | 2005-01-03 22:00